Raizo's Blog

陰謀論からみた叛逆者たちの物語 〜その末路と隠された真実〜

キリスト発言と騒動の真相【その1】(John Lennon 04)

宝石ジャラジャラ発言【その3】からの続き

 

 キリスト発言(More popular than Jesus)は、ビートルズと友人関係にあった女性ジャーナリストのモーリーン・クリーブのジョン・レノンへの単独インタビュー記事が元となり炎上した。

 

 ちなみに二人は男女の関係で、彼女は「ノルウェーの森」のモデルであったという説がある(【その3】で解説)。

 

 掲載時には、英国メディアやニューヨーク・タイムズでは特に問題にならなかった。主にアメリカの地方都市から、掲載後しばらく経ってから騒ぎととなっていく。

 

 批判を受けた発言として「今や、ぼくたちの方がキリストより有名だ(人気がある)」が取り上げられるが、筆者はそれよりも、後に続く発言の方が、問題があったと見る。

 

 一連の発言を日本語訳と英語の両方をWikipediaから掲載する。

 

「キリスト教は衰えていくだろうね。消えて縮小していく。議論の必要はないよ。僕は正しいし、そうだとわかるだろう。」

 

「今では僕たちはキリストより人気がある。ロックンロールかキリスト教、どちらが先に消えるかは分からない。」

 

「キリストは良かったけど、弟子は鈍くて平凡だった。僕にとっては、弟子が歪めてしまったせいでダメになったんだと思えるね。」

 

“Christianity will go. It will vanish and shrink. I needn't argue about that; I'm right and I'll be proved right. We're more popular than Jesus now; I don't know which will go first – rock 'n' roll or Christianity. Jesus was all right but his disciples were thick and ordinary. It's them twisting it that ruins it for me.”

キリスト発言 - Wikipedia

 

 陰謀論的に考えると、問題の箇所は間違えなく「キリストは良かったけど、弟子は鈍くて平凡だった。僕にとっては、弟子が歪めてしまったせいでダメになったんだと思えるね」である。

 

 というか、この発言全体でジョン・レノンが何を意図しようとしたのかを解釈する必要がある。そうしない限り、あれほどのバッシングを受けることになった問題の核心は見えてこない。

 

 最初のポイントは、ジョン・レノンが「人気がある(Popular)」という言葉を使って比較したところだ。

 

「偉大(Great)」や、「役に立つ(Better/Useful)」や、「創造性がある(Creative)」、「洗練されている(Sophisticate)」、「美しい(Beautiful)」ではない。なぜ「人気がある(Popular)」かで比較したのだろう?

 

 人気があるなしは、そもそも時代、時代で変わっていくものだ。

 現代は、メディアを支配することによって「人気」は作られる。メディアが発達する前は教会はその役割を持っていた。

 支配者たちはそれを仕組み化して、自分たちのシナリオを実現するためにずっと利用してきた。

 

 キリスト教もそうやってイエスの死後に支配者たちに都合良く「歪められて」広まった。ロックンロールも(自分達も)そうなる。ジョン・レノンはそういうことを言いたかったのではないか。

 「ブリティッシュ・インヴェイジョン(英国の侵略)」のムーブメントもビートルズの大流行も彼らがつくり上げたものだと。それこそキリスト教社会を破壊して、とって代わるものとして。

 

 それから、ジョン・レノンは「キリスト教」と「ロックンロール」を比較しているのであって、「イエス・キリスト」と「ビートルズ」を比較していない。

 なのに「『ビートルズ』は『キリスト』より人気がある」で広められてきた。よくやる手口だが、この発言の意図を操作して問題化している点も興味深い。

 

 ここでいう「ぼくたち」は「ビートルズ」ではなく、むしろ「ロックン・ロール」全体をさしている。それに火をつけたのが「ブリティッシュ・インヴェイジョン(イギリスの侵略)」のムーブメント(流行)である。だいたい、この頃のビートルズはその筆頭格にすぎない。

 

 ただ、ここまでの発言なら、ジョン・レノン特有の皮肉な言い回しの裏側にウイットに富んだ真実を込める程度の発言で、それほど問題にならなかったのではないか。もちろん支配者たちは面白くない反応はしただろうが、この後の大騒ぎ(ネガキャン)に発展することはなかったように思う。

 

 繰り返しになるが、問題の核心は「キリストは良かったけど、弟子は鈍くて平凡だった。僕にとっては、弟子が歪めてしまったせいでダメになったんだと思える」の部分だ。

 

 「ロックン・ロール」がいずれキリスト教のように歪んでいき、「真実に光を当て、人々を救済し、解放するものではなくなっていく」、むしろ「支配の道具として使われるようになっていく」。ジョン・レノンは本能的かつ直感でそのことを感じとっていたのだろう。

 

 このことに気付き、誰よりも苦しんでいたジョン・レノン。この懸念、警告がこの発言に含まれていることでにこそ、権力者たちは危険視した。彼らが企むアジェンダとシナリオを暴露することになるからだ。 

 

キリスト発言と騒動の真相【その2】に続く

 

©︎ 2023, Raizo